国民文化研究所



今を生きるエーテル科学

このところ大学では「日本文化論演習」(仮)をやっております。

留学生が日本における心身論(霊魂―身体論)をテーマにお話したのですが、比較としてヨーロッパの心身論についても言及してくれました。その際、キリスト教における復活Resurrectionに関して、「死者の肉体が無ければならないというワケではなく、復活に物理的な肉体は必要ではないと考える人もいる」と、彼は宣いました。

彼が言うには、「復活するときの肉体は、霊魂Spiritによって「空的な肉体」が形作られるので、物理的なこの世の肉体は不要らしい」とのこと。

「嗚嗟、霊魂から作るのね。なるほど。いや、ちょっと待て。その「空的な肉体」ってなんだ?」

当然出てくる質問でございます。とはいえ、なんかどうも要領を得ない回答でしたので、英語で言ってみてと申しますと、

「イーター」

とおっしゃいます。「イーター」と言われても、「マンイーター」しか思い浮かばないなんとも頭の悪い教員で申し訳ございません。

「ごめん、スペル書いて、原文の」

と言ったところ、彼が書いてくれたのが、

ether

でございます。

「嗚嗟、etherですか。ん? そりゃ、エーテルじゃないですか? それを日本ではエーテルと言います。ドイツ語系の読み方です(ホントはオランダ経由らしいです)」

とたたみかけるように言う当方。あちらは

「嗚嗚、エーテルというのですか」

と、あっさり。

かくしてすべてが氷解いたしました。なるほどねぇ、エーテル的肉体でしたか。それなら物理的肉体が無くても良いですよね。

そこで思い出したのが、日頃お世話になっているethernetでございます。イーサネット、イーサネット言っておりますが、よくよく考えてみればエーテルネットなわけでございます。

調べてみますと、どうやら、本当にエーテルネットだったようでありまして、

ethermanage.com
http://www.ethermanage.com/ethernet/ethername.html

によれば、物理的なネットワークの間のメディアとして、エーテルということばを採用したそうです。エチルエーテルなんてインチキエーテルではなく、本当のエーテルが今も生きていることを想いを致しながら、今日もエーテルに駄文を載せているのであります。
[PR]
by kokuminbunka | 2009-07-15 00:22 | 週刊『思想と国民文化』
<< 皆既日食 再起晩成 >>

だらだら思想研究……国民文化をスノッブかつペダンティックに研究しております。
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31